カンナビノイドというと、CBDやTHCなどが有名ですが、実は100種類以上の成分が存在します。その中には、自然界には存在しない、人工的に合成されたカンナビノイドもあります。その一部が、THCOとHHCOです。これらのカンナビノイドは、日本では2023年3月20日から指定薬物として規制されました。では、アメリカではどうなっているのでしょうか?FDA(食品医薬品局)は、これらのカンナビノイドに対してどのような見解を示しているのでしょうか?この記事では、THCOとHHCOの特徴や危険性、そしてFDAの規制状況について解説します。
THCOとHHCOとは?
THCOとHHCOは、THCやHHCというカンナビノイドにアセチル基を付加したものです。アセチル基とは、酢酸の一部分で、有機化合物に付くと反応や溶解性を変えることができます。THCOとHHCOは、アセチル基の影響で、THCやHHCよりも強力な精神作用効果を持つと言われています。
THCOとHHCOは自然界には存在せず、人工的に合成されたカンナビノイドです。合成方法は様々ですが、一般的にはCBDやTHCなどの既存のカンナビノイドを化学的に変換することで作られます。
FDAの規制状況
では、アメリカではTHCOとHHCOはどのように規制されているのでしょうか?FDA(食品医薬品局)は、食品や医薬品などの安全性や有効性を監督する機関です。FDAは、カンナビノイドについても規制の対象としています。特に、精神作用効果を持つカンナビノイドは、連邦法で違法な物質として扱われています。
FDAは、2021年9月にTHCOとHHCOに関する見解を発表しました。その中で、FDAは以下のように述べています。
- THCOとHHCOは合成カンナビノイドであり、自然界に存在しない。
- THCOとHHCOは精神作用効果を持ち、中枢神経系に作用する。
- THCOとHHCOは安全性や有効性が確立されておらず、重篤な健康被害を引き起こす可能性がある。
- THCOとHHCOは連邦法で規制されているスケジュールIの物質であるTHCのアナログである可能性が高い。
- THCOとHHCOは連邦法で規制されているスケジュールIの物質である合成カンナビノイドの一種である可能性が高い。
- THCOとHHCOを含む製品はFDAの承認を受けておらず、販売することは違法である。
FDAの見解によれば、THCOとHHCOは連邦法で違法な物質である可能性が高いことが分かります。しかし、現時点ではまだ明確な規制がされていません。そのため、一部の州ではTHCOやHHCOを含む製品が販売されています。しかし、これらの製品は安全性や品質が保証されておらず、使用者に危険を及ぼす可能性があります。また、今後FDAやDEA(麻薬取締局)がTHCOやHHCOを正式に規制する可能性もあります。
まとめ
THCOとHHCOは合成カンナビノイドであり、精神作用効果を持つカンナビノイドです。日本では2023年3月20日から指定薬物として規制されています。アメリカではFDAがTHCOとHHCOに対して違法な物質である可能性が高いという見解を示しましたが、まだ正式な規制はされていません。THCOとHHCOは安全性や有効性が確立されていないため、安易に使用することはおすすめできません。