CBDは、大麻草から抽出される成分の一つで、不安や痛みなどの症状を緩和する効果が期待されています。CBDは、医薬品やサプリメントとして利用できるようになり、多くの人が健康や美容のためにCBD製品を使っています。
しかし、CBD製品を使う際には、どのくらいの量を摂取すればよいのか、またどのように摂取すれば効果的なのかということが気になるところです。CBD製品には、CBDオイルやCBDカプセル、CBDクリームやCBD入浴剤など様々な種類がありますが、それぞれに適した用量や摂取方法があります。
この記事では、CBD製品の正しい用量と摂取方法について解説します。CBD製品を使う前に知っておきたいポイントを押さえておきましょう。
CBD製品の用量は体重や目的によって変わる
CBD製品の用量は、一概に決めることができません。CBD製品の用量は、以下によって変わります。
- 体重
- 体質
- 目的
- 製品の種類
- 製品の濃度
一般的には、体重が重いほど、また目的が重篤なほど、多くのCBDを摂取する必要があります。
体重約4.5キログラムあたり1-6mgのCBDが推奨されています。例えば、体重60キログラムの人なら10-36mgのCBDが目安となります。
しかし、これはあくまでも目安です。
体質や製品の種類や濃度によっても吸収率や効果が異なりますので、個人差があります。
そのため、CBD製品の用量は、自分で試行錯誤しながら見つけていく必要があります。最初は少なめの量から始めて、徐々に増やしていくのがおすすめです。効果を実感できればその時点での用量が自分に適した量ということです。
それぞれの方法の特徴や効果が出るまでの時間、効果が持続する時間などを見ていきましょう。
舌下投与
舌下投与とは、CBDオイルを舌の下に垂らして数分間維持する方法です。この方法は、CBDが舌の裏側にある血管から直接吸収されるため、消化管や肝臓を通過する必要がなく、消化や分解されにくいというメリットがあります。
そのため、効果の発現時間がとても短く、15分~1時間で効果が現れることや、摂取した量の最大35%ものCBDが血液中に到達できるという吸収率の高さが舌下投与の最大のメリットと言えます。さらに、CBDの効果は最大8時間持続することが期待できます。
舌下投与のデメリットとしては、CBDオイルの味や匂いが苦手な人にとっては不快に感じる可能性があることです。また、スポイトで正確な量を測ることが難しいこともあります。
舌下投与を行う際には、以下の手順を参考にしてください。
- CBDオイルを冷蔵庫から出して常温に戻す。
- CBDオイルをよく振って成分を均一にする。
- スポイトでCBDオイルを吸い上げる。
- 鏡などを見ながら舌の下にCBDオイルを垂らす。
- CBDオイルを90秒~2分間舌の下に維持する。
- 口の中に残ったCBDオイルは飲み込む。
経口摂取
経口摂取とは、CBDオイルやCBDカプセルを口から飲み込む方法です。一般的な医薬品やサプリメントと同じように飲み込めばいいだけなので、手軽で簡単にCBDを摂取できるというメリットがあります。
しかし、CBDオイルやCBDカプセルを飲み込んだ後、消化管や肝臓を通るときに消化や解毒分解などが起こるため、実際に吸収されるCBD量が少ないというデメリットもあります。消化・分解された結果、摂取したCBD量の約6~20%だけが30分から2時間かかって血液中に到達し、効果を現すため、期待する効果を得るためには想像以上のCBD量が必要になったり、効果が出るまでに時間がかかったりすることがあります。
経口摂取したCBDは体内に最大6~12時間とどまり、効果を長時間発揮するというメリットもあります。効果を感じるのに時間がかかってもいいので長時間の効果を期待するという場合は、CBDの経口摂取を選択肢の一つとして考えるとよいでしょう。
皮膚塗布
皮膚塗布とは、CBDオイルやCBDクリームなどを直接皮膚に塗る方法です。この方法は、CBDを皮膚から経皮吸収させるため、CBDが直接血液中に到達することがほとんどありません。そのため、全身への効果は少なく、局所的な痛みや炎症の緩和にはとても優れている方法として知られています。
塗布されたCBDのうち最大50%が吸収され、塗布した局所のみにおいて効果を現します。CBDを経皮吸収した場合、効果が出るまでの時間は約25分~120分です。
皮膚塗布はあくまでも局所の症状の緩和が目的の場合のみに用いられます。全身のリラックス効果や慢性的な症状の緩和には、全身作用のある舌下投与や吸入摂取を選択してください。
皮膚塗布を行う際には、以下の手順を参考にしてください。
- CBDオイルやCBDクリームなどを手に取る。
- 塗りたい部位に薄く伸ばす。
- よくマッサージしながらなじませる。
吸入摂取
吸入摂取とは、CBDオイルやCBDリキッドなどを電子タバコやヴェポライザーなどの器具で加熱し、発生した蒸気を吸引する方法です。この方法は、CBDが肺から直接血液中に到達するため、消化管や肝臓を通過する必要がなく、消化や分解されにくいというメリットがあります。
そのため、効果の発現時間がとても短く、5分~10分で効果が現れることや、摂取した量の最大50~60%ものCBDが血液中に到達できるという吸収率の高さが吸入摂取の最大のメリットと言えます。さらに、CBDの効果は最大4時間持続することが期待できます。
吸入摂取のデメリットとしては、器具が必要であることや、器具の使い方やメンテナンスが面倒であることです。また、肺への影響が懸念されることもあります。肺に異物を吸引することは肺機能に悪影響を及ぼす可能性があります。特にニコチンやタールなど有害物質が含まれる製品は避けるべきです。
まとめ
CBD製品の正しい用量と摂取方法について解説しました。CBD製品の用量は、体重や目的などによって変わりますが、最初は少なめの量から始めて、徐々に増やしていくのがおすすめです。CBD製品の摂取方法は、舌下投与や経口摂取、皮膚塗布や吸入摂取などがありますが、それぞれに効果の発現時間や持続時間、吸収率などが異なります。自分の目的や好みに合わせて適した方法を選びましょう。
CBD製品は、健康や美容のために有効な成分ですが、正しく使うことが大切です。自分に合った最適な用量と摂取方法を見つけて、CBD製品の効果を最大限に引き出しましょう。